2011年12月14日水曜日

自衛隊による飯館村の除染実験

この日は福島県飯館村で放射線量が高い地域で自衛隊が2週間除染実験をやるという事で見てきました。

この部屋で除染の作戦会議が行われているらしく、福島の44普連第3科長福本さんが最初に除染の取り組みを紹介してもらいました。その後、写真の現場責任者の藤波副連隊長から詳細を聞く事ができました。今回は2週間のプログラムで300人が飯館村で実践するそうです。

ここで開催される会議では藤波さんが中央で統括し、飯館村職員、東電職員、環境省職員が右側に座り、左側には、第2中隊長、第4中隊長、重迫撃中隊長、第6施設隊長、第6特殊武器防護隊、第6後方支援連帯という蒼々たるメンバーで議論して除染をすすめているそうです。

飯館村役場玄関前の線量計では1.66μSv/hを表していた。自衛隊が2週間前に来た時には2.50μSv/hだったそうです。彼らの除染で役場周辺は少しずつ線量が下がっていったそうです。
我々が、初めて飯館村に行った7月8日の時は3.30μSv/hそれが半年で約25%減少し、自衛隊の2週間の除染作業で約35%下がったようです。

私らが参加する除染作業は毎回困難を極めていますが、やはり問題点としては、除染した際に出た高濃度放射性物質の処理が決まっていない事。除染作業中の作業被ばくの問題が大きくあると感じました。国は責任もってやると言っているが、県に対応するよう指示し、県は市町村に指示、市町村も放射性物質の仮置き場が決まらないので町内会長や自治会長に決めさせるよう指示。これがなかなか決まらない。
そして、除染する作業も簡易のカッパを着ていますが、毎回同じカッパをつか回しをしている町内会の除染と異なり、業者や自衛隊の除染では毎回使い捨てで同じ作業服を着用しない作業となってました。


今回の自衛隊は福島から飯館村に300名、浪江町に150名。郡山自衛隊から富岡町に300名、楢葉町に150名が参加して除染作業を2週間やっています。
この間、関わってきてなかなか除染ができるイメージがつきません。大波地区での除染も大成建設が1億以上のお金をかけて一定の地域の除染をする。これが多くの市町村の民家だけでなく、山や道路や川など放射能が広がっていて財政的にも困難を極めると感じています。
しかし、全国にいる15万人以上の陸上自衛隊員、海上と航空自衛隊を合わせると25万人が4兆5000億円を超える予算で国民の生命と財産を守る任務についている。彼らが職務として除染作業をして自治体単位の除染作業を進めれば、一定の可能性はあるかも知れないと思いました。


もちろん、自衛隊員が被ばくして良いとはならないが、自ら被災者の自治会やPTAがボランティアで雨カッパをリサイクルしながら線量計ももたず除染させ続けるのは、一日も早くやめさせなければならないし、除染ビジネスで儲けましょうという経営コンサルタントの業者説明も何度も開かれている、税金の奪い合いもやめさせなければならいと感じています。

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