2018年3月5日月曜日

被災地ボランティア @福島 3日目

文責:浦郷一哉
 午前中は,福島大学で災害ボランティアセンター(以下「災ボラ」)に所属する学生と交流しました。災害ボランティアセンターは,震災が起きた年の5月に設立された学生団体で現在は約200名が所属しています。「人づきあい活動」によってコミュニティを形成し,孤立死,震災関連死,自死を防ぐことを大きな目的としています。
災ボラでは現場に行くことを大切にしており,そこで得られた情報をもとに次の状況を予測し,活動内容を決めています。活動の例として,全国と福島の子どもたちの交流を深める「ふくしま子ども大使」,地域の賑わいを取り戻すための「学生DASH村」などがあります。その他にも足湯・傾聴活動,仮設住宅での体操なども行っています。さらに,時々訪ねるだけではわからないことがあるとして,学生が仮設住宅で生活する「いるだけ支援」も行っています。この活動により学生が一方的に支援するのではなく,住民から様々なことを教えてもらう機会が増え,「お互いさま」の関係ができたといいます。
 
運営の面では,企画や広報などの部門ごとにマネージャーを置き,定例会ではマネージャー全員が活動の目的や顧問の先生の考えを共有することを大切にしています。また,学年や経験などは気にせず,ボランティアをやりたい人がやればいいということも大切にしています。組織の継続のためにもこの考え方は重要だと感じました。

今回の交流を通して,災ボラの皆さんの積極性や行動力に驚きました。活動の計画,実行,評価,改善というサイクルを遵守し,事業を継続する姿勢に感銘を受けました。ここで得た知識を宮崎大学でも活かしたいと思います。

午後は環境分析研究所で放射能に関する講義を受けました。研究所の社長さんは震災直後,放射能に過剰に反応していたが正しい知識を身につけ,自分で放射能の数値を測定することで余計な不安を感じずに済んだといいます。不安をあおるような情報を鵜呑みにせず,その正誤を自分で判断できるようになるべきだと思いました。


講義を通して,放射能に対する恐怖心が減りました。また,多くの人が誤った認識をしているために問題になっていることがあることを知りました。国や東電に対する信用の問題もあり,現時点での解決は難しいとのことです。

放射能についてはまだわかっていないことも多く,今後技術の発展によって解決策が見つかる可能性があります。将来エンジニアとしてこの問題の解決に少しでも関わっていけたらと思います。

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