2020年4月8日水曜日

第2回 COVID-19でStay Home対策企画! 高校生たちと考える国際理解! ドイツの若者が語るCOVID-19対策と難民!

 4月5日(日)にStay Home対策企画の2回目として、アースウォーカーズの活動に協力してくれているドイツのデニツさんにドイツのCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)における影響や対策について、またドイツの難民対策について報告してもらいました。
 デニツさんは高校生の頃、第二言語として日本語を週1回勉強していました。週1回の勉強とは信じられないくらい日本語が上手で、今回は日本語でスライドを作っていただき、日本語で報告をしていただきました。「日本の若いみなさんに警鐘を伝えたい!!」という熱い思いのもと話してくれました。
 今回の企画には高校生から大学生また大人の方まであらゆる世代の方々約30名が参加してくれました。Stay Homeということでみなさんの自宅からzoomを通して交流しました。
 前半はデニツさんからドイツのCOVID-19による影響や対策について報告してもらいました。
 買い物に関しては、店に入れる人数が決められていること、必要のない店は閉まっていることなどの対策が進められていることがわかりました。生活に関しては、2人以上での外出が禁止されていること、娯楽施設が閉鎖されていることなど日本と比べると対策が進んでいることを実感しました。仕事に関しても、学校やほとんどの職場が休みになっていること短縮労働が進められていることなど国全体で「Stay Home!」の姿勢が見られました。
 前半のデニツさんからの報告終了後は活発な質疑応答の時間となりました。日本の各家庭にマスク2枚を配布する政策についてどう思ったかという質問に対し、ドイツではエイプリルフールのウソだと思った人が多かったとの答えが返ってきたのが印象的でした。また、自営業者、フリーランス、芸術家には9000ユーロ(約120万円)を給付するなどの大きな対策が行われていることもわかり、日本でもこのような支援があったら多くの人が助かるのになと感じました。
 後半はデニツさんからドイツの難民政策について報告してもらいました。難民賛成と難民反対に社会が分裂していること、AfD(右翼)の人たちは難民が来たら何かが奪われてしまうのではないかという不安があることなどそれぞれの考えがわかりました。日本では活発な難民の受け入れを行っていないため、なかなか難民について考えたことがなかったので今回考える機会になりとても勉強になりました。
では、今回参加してくれた方々の中から8名の参加者の感想を紹介します。


①渡部 めぐ
先週に引き続き、STAY HOME企画の開催ありがとうございました。
まずコロナウイルス対策についてですが、日本の対策の甘さを感じました。私自信、4月1日に東京が都市封鎖(ロックダウン)を宣告するだろうと予想していましたが、それが流れ、4月に入り、速度を増して感染者が増大しているのが現状です。
なぜ日本の対応が遅れているのかを考えると、今年東京でオリンピック開催が予定されていたこと(延期にはなりましたが)と、日本の首都集中型の人工分布が原因の一部ではないかと思いました。ドイツは歴史的背景をもとに、中規模都市が転々とあるような印象を受けますが、日本は圧倒的に何もかもが東京や首都圏に集中しています。日本の経済の中心でもある東京をロックダウンするとなると膨大なリスクが伴うのは紛れもない事実でしょう。
そこで我々に求められるのは外出自粛ですが、そこでも危機感が諸外国に比べると、あまりに希薄であると痛感しました。
ドイツでは、お年寄りが外出を控えられるように、学生が代わりに買い物や薬局に行ってあげるという自主活動もあるそうです。もちろん学生と老人の接触もしないように配慮をされているそうです。イラクでは、難民キャンプへの物資支援は許可されているものの、その物資を運んでいる人自身がウイルスを媒介してしまうのではないかというジレンマと常に隣り合わせだということです。日本では、自分に症状が出なくてもウイルスを媒介しているかもしれないという意識はまだまだ低いかもしれません。私は、ウイルスを媒介する=人殺しになり得ると考えるようにしています。
国民に対する経済的な補填は外国と比べると非常に粗悪で、布製のマスクを一世帯に二枚配るなどという政策には呆れて愚にもつかぬ話だと個人的には思っていますが、実際のところはまだわかりません。
私は先週の高遠さんのお話やオレゴンにいらっしゃる堺さんのアドバイスを受け、英語でニュースを読んだり、ドイツ語のニュース番組を見たりしていました。これにより、日本の政策は十分ではないこと、自分で自分や身の回りを守らなくてはならないことを無意識にも念頭において行動することができています。確かに外国語でニュースを読むのは単語を調べるのに時間がかかりますが、その価値は何にも変えられないこと(言語以外にも考え方が変わる)を友達に伝えていきたいです。一刻一刻変化する情報に対応するためにも。
今週の水曜日(4/8)から学校が再開しますが、社会距離は守られるのか甚だ疑問です。何せ、一部屋に40人鮨詰めなので。

難民の話では、今までいろいろな方々に質問してきた、『難民の為に使われる税金』について納得しました。私のドイツバイエルン州のホストファザーは自営業をしていて、税金が難民の為に使われれるので、難民受け入れそのものは賛成だが、経済面では反対だと教えてくれました。私も同様に感じていて、今まで沢山の方々に質問しても微妙に納得できていなかったのですが、今回は違いました。それはベルリンの西村さんのお話でした。人はCOST and BENEFITを考えた時に、前者には敏感だが、後者にはあまりにも鈍感であるということです。実際の数値で見てみると、難民の教育にかかった税金(COST)は彼らの就労税(BENETIT)よりも少ない、つまり、相対的にみるとプラスになっているらしいのです。私は実際のデータと難民に対するイメージが錯誤しているのだと実感しました。また、難民を難民という目でしか見てなくて、一人ひとりの人として接していくことを大切にしたいと感じました。

今回、日本語でプレゼンをしてくれたDeniz, 参加して一緒にディスカッションしてくれた世界各地の方々に感謝します。
そして、このような企画をしてくれる小玉さん、いつも本当にありがとうございます。

②佐久間 香里
新型コロナウィルスの話では、高校生のデニツくんの日本語での話をはじめ
ドイツとイラク、、世界と日本との対応や認識のずれに
驚くことが多々ありました。


日本も本日緊急事態宣言が出ましたが、日本とドイツの話を重ねてみると、世界視野を持って、ミクロから守りつなぐ事大事!!!!!!
日毎、危機感が高まってきます。ここで聞いたドイツの話を
周囲にして危機意識の共通認識と行動自粛をみんなに促しています。
変化のきっかけになっています。

難民問題に関する話、差別、受け入れ賛成・反対の
分断などフクシマを思い起こしました。どこにでも起きうる問題、
他人事ではなく今後も視野をもっと広くもって知って行こうと思いました。
日本の高校生や大学生の声も聴けて貴重でした。
ありがとうございました。またよろしくおねがいします。

③種市 彩花
ステイホーム企画は今回が初の参加でした。
日本では自国に関する情報すら満足に報道されていないと感じることも多いので、この機会にコロナに関してよく対策されている他国の話を聞くことができてよかったです。
また、同じ歳のドイツの学生が母国語ではない言葉でこれほどのプレゼンができることに良い刺激を受けました。

私も自国に関するニュースをよく調べ、他国に関しても目を向けると同時に語学の勉強も邁進していこうと思いました。
この度は素敵な場を用意していただきありがとうございました。
次回もありましたらまた参加したいと思います。

④榎戸 雅基
コロナについては日本の状況や状況しか知らなかったため外出の制限がとても厳しいドイツでの先駆的な取り組みが印象的だった。日本とは対照的な「みんなでコロナに立ち向かう」という姿勢を見習えることができたら、と思った。中東での状況も知ることができてよかった。そのうえで日本の対策がとても甘く個人での警戒が非常に重要だと感じた。
難民を自分はあまり意識して生きてこなかったため話し合いに参加したというよりは話し合いを聞くという感じになってしまった。ディスカッションでは「難民を(人間というよりは)難民として認識している」というデニツの言葉が強く印象に残っている。また、雇用数の変動や文化の混入など難しい議題であったがそれを「難しくて自分は議論の輪に入りずらい」と思ったことでいかに自分が今まで政治や民族の問題を考えてこなかったかがわかった。
今回のディスカッションを通して(難民はもちろんだが)世界にもっと視野を広げて情報を取り込みたいと思った。

⑤Sumire Kuge
今回デニツの報告とディスカッションを行って、ドイツの今の現状や日本との政策の違いなどについて知ることが出来て良かったです。世界中で深刻化している問題なので、他人事と思わず自分なりに出来ることをしっかり考えて行きたいと思います。その他にもドイツの難民事情も聞けて、日本ではあまり耳にしないのですごく考えが深まりました。今はこういった状況なので難しいとは思いますが、日本でも難民問題についてみんなが興味を持って、他の国で行われている政策を取り入れるなど、積極的に考えていけたらいいなと思います。
⑥Io Hirano
ヨーロッパのコロナと難民の現状を、現地に暮らす大学生に説明してもらうという貴重な機会であり、とてもわかりやすく勉強になりました。また質疑応答では、特に、日本の大学生とドイツの学生の映像授業の受講率の違いなどがわかり面白かったです。
今回お話いただいた方々、ありがとうございました。


⑦服部 杏奈
今日は本当にありがとうございました!何よりデニツのスライドがすごかった...そしてディスカッションが充実しすぎていた...。聞くに徹していた私ですが、この時間を通して2つぼんやりと考えていたことがありました。1つは、ある事象ひとつ取ってみてもそれはやはり多面的であり且つその一つ一つの面はまた別の事象の面のと繋がっているんだということ。また、なんだが概念的で申し訳ないですが、どの面を自分の正面に置くかも重要になってくるんだなと感じました。私にとっては側面でも誰かにとっては正面であり、私の今の位置からは見られない面を確実に捉えている人もいて。逆も然り。そのことを念頭に置いておきたいなと思いながらも常にそれに配慮していたら自分の目の前にある面なんか信用出来なくなりそうで、それを回避するためにまだまだ精進が必要であるなと実感しました。2つ目はどうでもいい事なんですけど、素敵な大人がたくさんいるんだなということです。私はいくつかの原因から小学校後半から中学までかなり大人という生き物に不信感ときには嫌悪感を抱いていたし、なんなら大人になりたくないと強く思っていました。しかし高校に入学しアースウォーカーズと出会い今までの何十倍という広い世界知り、この人素敵だなと思える大人の方々をたくさん知ることができました。今日も改めて。私の大人恐怖症(?)を治していただいた皆々様本当に感謝してます。まだ子どものうちに完治出来て良かった。
安達高等学校 服部杏菜


⑧中村 永遠
 今回、新型コロナウイルス感染症対策と難民についての貴重なお話を聞いたり、意見交換をしたりすることによって多くの知識を得ることができ、とてもタメになる時間となりました。
 まず、新型コロナウイルス感染症対策について、ドイツは買い物の際に店に入ることができる人数が決まっていること、2人以上での外出禁止、学校やほとんどの職場が休みになっている、職がある人には現金支給があるなどあらゆる対策が行われていることを知りました。正直、日本とドイツの対策の違いにここまで大きな差があることを知り、日本の無能さを改めて実
感しました。今回のお話の中でコロナに感染したら日本では差別的な行動を取られるけれど、ドイツでは助け合おうという姿が見られるということを聞いて、日本でも助け合いの精神が見られるようになればいいなと感じました。
 次に、難民については私自身全く知識がなくあまり話について行くことができなかったのが正直な感想です。そのため、難民について勉強しなければならないなと感じました。私は将来、青年海外協力隊として海外で活動したいと考えていて、難民の知識も必要だと思うので今回の貴重なお話をきっかけに知識を増やしていきたいです。
 最後にデニツさん、わかりやすいスライドを準備してくださりありがとうございました。日本語もとても上手ですごいと思いました。ドイツの現状を知ることができ、とても勉強になりました。
白鷗大学教育学部3年 中村永遠



 今回、企画のために日本語で準備を進めてくれたドイツのデニツさん、参加しくださった皆様、とても深く勉強になる時間となりました。本当にありがとうございました。次回もzoomでお会いしましょう!!
文責:白鷗大学教育学部3年 中村永遠

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