第2回 福島の子どもたち米沢リフレッシュプロジェクト
文責:栗田(福島大学)
※本活動は宮崎県の東日本大震災復興活動支援事業による委託事業として実施しております。
原発事故の影響で外遊びが制限されている子どもたちが思いっきり遊んだり、子どもたちをいつも見守っている保護者の方々のストレスを少しでも取り除きたいという思いからスタートしたこの企画は宮崎県の委託事業を受けて一気に実現へと向かい、早くも第2回目の開催となりました。
今回は午後~夜のプログラムを立てていましたが、午前中米沢市内は雨が降ったりやんだりでメインの活動である外遊びができるか不安を残しつつの出発となりました。
しかし、今日の活動を楽しみにしている子どもたちのキラキラした瞳が空に届いたのか、トンネルを抜け、最初の目的地である「成島ワクワクランド」に着くころには雨も止み、時折、晴れ間さえのぞける程にまで天候が回復していました。
行きの車中でもすでに元気いっぱいだった子どもたちは原っぱの広がる広い公園でさらにパワーアップ!遊具で遊んだり足こぎのカートに乗ったり、ボールで遊んだりと思い思いに外遊びを楽しんでいました。
公園には九里学園高校の生徒と校長先生をはじめ、大勢のボランティアが駆けつけ、子どもたちにとってはお兄さんお姉さんと遊んでいる感覚だったと思います。またちょうどその日は「移動動物園」が開かれており、犬や猫、サル、カメなどとも触れ合うことができました。
2時間たっぷりと遊んだあとは、小野川温泉にある公民館に移動しBBQをしました。日本一に輝いた宮崎牛や宮崎地鶏、はまゆうポーク、そして宮崎から直送したきゃぺつ、ピーマン、ニンジン、玉ねぎ、ナス、キュウリなどの新鮮な野菜という、まさに豪華絢爛、宮崎づくしの夕食でした。
加えて、尾花沢のスイカや小野川温泉にある「ともえや」さんのおにぎり、フードバンク山形さんから提供していただいたジュースもおいしくいただきました。夕食会場はおいしい食事と子どもたちの元気な声で溢れ、終始和やかな雰囲気でした。公園や公民館の集会場を楽しそうに走り回る子どもたちの様子に、保護者の方もスタッフも自然と笑顔になっていました。
このBBQ会場では米沢市役所の職員さんと山形大学アクセルリンクのメンバーで、参加者が到着する3時間前から火おこしやテーブル・イスの設営、野菜の下処理等の準備をしてくださいました。ありがとうございました。
さて、BBQで大満足した後は本日最後のイベント、小野川温泉街歩き&ホタル観賞です。最初にホタルの生態についての簡単なレクチャーを受け、いよいよガイドさんと共に出発です。
まず向かった先は公民館の裏側にある田んぼアートの会場。米沢市では数年前から田んぼに種類の異なる苗を植えて絵を浮かび上がらせる「田んぼアート」に取り組んでいます。今年のテーマは「伊達政宗と支倉常長」でその見事な出来栄えに参加者も大興奮でした。
続いて温泉街で足湯を楽しみ、今シーズン最後であろう小野川温泉ホタル祭りのホタル鑑賞をしました。闇夜の中かすかに見えるホタルの明かりは子どもたちの目にしっかりと焼きついたことでしょう。
ホタル観賞を終え、公民館に戻ってきた参加者の皆さんは、お別れの挨拶をした後、一列に並んだ米沢のボランティアの皆さんとタッチしながらバスに乗り込み、福島駅へと帰っていかれました。
最後まで読んでくださった方に、アースウォーカーズより支援のお願いです。本活動は宮崎県の委託を受けて実施していますがそれも来年の3月までで終了してしまいます。活動する際に一番のネックとなるのがバス代です。もし1口毎月500円のマンスリーサポーターが100口(毎月5万円)集まれば、参加費と合わせて来年の4月以降も活動を継続することができます。
宮崎と福島と米沢を結ぶこの企画がこれから先も続いていくように皆様の支援をお待ちしております。マンスリーサポーターの詳細はこちら☞http://earthwalkers.jp/support.html
また、公園での自転車練習にて使用するサポーターも探しています。もしお手元に使わなくなった子ども用のヘルメット、手袋、リストガード、ニーガード、エルボーガード等ございましたら、特定非営利活動法人アースウォーカーズ090-8301-1123小玉かhoyo★earthwalkers.jp(★を@に変えて下さい)まで、自転車練習物資支援の件でとご連絡ください。
今回もまた、たくさんのボランティアスタッフのご協力があり、笑顔があふれる素敵な活動となりました。この企画に関わってくださった参加者をはじめ全ての方々へ、今日一日本当にお疲れ様でした。そして、おしょうしな~(*^_^*)。(米沢の方言で「ありがとう」)
小玉直也からも補足報告と、参加したボランティアからもレポートが届きましたのでシェアします。
福島の子どもたち宮崎に来んねキャンプを震災後、毎年開催して来ました。
今年の参加者から、アースウォーカーズは未就学児じゃなくて小学生を対象としたサポートは出来ないんですか?という一言から始まった米沢保養プロジェクト。
宮崎県の東日本大震災復興支援事業の委託を受けて実現できました。
さてさて、今回の中で気付いた事を2つほど、
1つは、4輪車に乗っている小学生が話したメッセージ。
これなら僕も乗れるから楽しい!!小学校の友達で自転車に乗れないの僕だけなんだ!周りの友達は放射能を気にしていないから自転車の練習が出来るけど、僕の家は自転車の練習はダメだって。
みんなこの4輪車に乗ったら楽しめるのになあ。
その言葉を聞いて、親の放射能に対する認識の相違が子どもたちの間で友達づくりにも影響を与えストレスを与えている事を感じ、あらためて米沢での自転車練習プロジェクトを毎月開催して行きたいと痛感しました。
2つめに、お母さんの話の中で「夏休みに保養に行かせたかったけど、どこに申し込んでも抽選に落ちたり先着で間に合わなかったり、夏休みに行ける保養が1つもないんです」と話しているのを聞き、震災から4年が過ぎ、財政も続かず寄付も減少する中で、全国の保養団体が撤退減少する事も聞いていました。
アースウォーカーズとしてもニーズに応えれるよう子どもたちの保養を継続して行くシステムづくりを本気取り組んでいきたいと思いました。
ぜひとも、マンスリーサポーター会員への登録をよろしくお願いします。
今回はじめて参加した福島大学3年の菅野さんからレポートが届きました。
今回初めてアースウォーカーズの活動にボランティアとして参加させていただきました。日帰りで短い時間ではありましたが、子どもたちののびのび遊ぶ姿や、保護者の方々のおいしいBBQを食べリフレッシュしている姿を見ることができました。
保護者の方とゆっくりお話する時間があったのですが、保養キャンプに申し込んでも外れてしまうことや、短い時間でも安心して子どもを遊ばせてあげたい、安全な食材を子どもに食べさせてあげたい、など福島で子育てをするお母さんたちの生の声を聞くことができました。まだまだ福島が抱える問題は深刻です。バスで1時間ほどで着く米沢にこのような子どもたちと保護者の方の安心の場があるので、福島の子どもたちのためにもぜひこのプロジェクトの継続を願っています。
福島大学人間発達文化学類3年菅野未来
秋田県出身で元Jリーガーの鈴木くんからもレポートが届きました。
6月、7月と2回の米沢プロジェクトに参加させていただき、ありがとうございました。
この2回のプロジェクトを通じて最も強く感じた2つのことをここでお伝えさせていただきたいと思います。
1つ目は保養プロジェクトに対するニーズです。
参加された保護者の方達からは、遊びの制限や食品に対する不安についてお話しされている方が多くいらっしゃいました。
そういった問題に対して、見えない放射線に不安を感じることなく、遊びや食事を楽しむことができるキャンプには、できることならばもっと多く行きたいという意見をよく耳にし、改めてそのニーズの高さを実感しました。
そして2つ目が、このキャンプの関係者が年齢、職業、地域など、様々な垣根を越えたメンバーで構成されていることです。
子ども達が純粋に喜ぶ姿に、保護者やスタッフもつられて笑顔になっていきます。普段の生活ではなかなかつながる事のない立場にいる人達が 福島への支援 という共通の目的のもとに、やりがいと喜びに溢れている様子が見られ、普段の生活の中では決して味わうことのできないほどの温かい気持ちになることができました。
また参加させていただきたいと思っておりますので、ぜひまた一緒に遊んでください。
第1回、2回共に、素晴らしい機会と思い出をありがとうございました。
以上、第2回福島の子どもたちの米沢リフレッシュプロジェクトの報告でした!
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