2020年4月20日月曜日

第4回 COVID-19 STAY HOME Project! 高校生たちと考える国際理解企画 戦争に翻弄される人々と、日本の難民の状況!

 第4回目となるSTAY HOME Project!を開催しました。今回は、戦争・紛争地での取材を重ねている他、現地で撮影した写真や映像をテレビ局や通信局に提供したり、コメンテーターとして各メディアで発言をしたり、様々な活動を行っている戦場ジャーナリストの「志葉玲さん」をゲストにお招きし、お話をしていただきました。今回も30名と多くの方々に参加していただきました。
まず、難民とはそもそも何なのかをお話しいただいた後、パレスチナとイラクの現状を伝えていただき、日本における難民問題について考えていきました。日本の難民認定率が0.25%と異常に低いことを知った参加者は皆驚いていました。また、収容施設で日本人が難民に対していじめを行っていることを知ったときは悲しい気持ちになりました。

志葉さんからの貴重なお話を聞いた後は、5,6人のグループに分かれて今回の感想や自分たちにできることなどについて意見交流しました。
 滅多にこのように詳しく難民についての話や状況を知る機会はないのでとても貴重な時間になりました。「志葉玲さん」ありがとうございました!!
 今回の参加者の感想を紹介します。
①Keita Koga
今日はありがとうございました。

難民の方が日本にきたのに受け入れて貰えず、日本で働けるまでの整備の課題を知りました。

子どもと関わる仕事(学習塾)をしてますが、まず、相手を認める姿勢や人権意識を持つことへの指導を重視して、大人の自分も意識したいと感じました。

②Hanae Yokoo
志葉さんから難民の現状、難民認定率の日本の低さ、入管の扱い、酷すぎる!人権擁護を考えることを今日のプロジェクトから教えて頂きました!犯罪率?治安維持?日本に擁護を求める人へこんなことが?いつまで拘束も??教えて頂きありがとうございました。志葉さんの仰る人を大切にする価値観が根底に!👏
今日もドイツの松尾先生、イラクの高遠菜穂子さんのお話も聞けてまた目が覚めた思いです。人権ファースト大賛成!Stay home 企画に感謝しています!
③福島県立安積高校 3年 渡部メグ

志葉さんのお話で一番印象強かった、日本に来る難民と日本の対応について感想を書きます。

まず、日本に難民が助けを求めて来ていること、彼らが難民認定されるのに苦労していること、認定されるのはほんの一握りにも満たず、戦争中の自国に強制送還されたり、日本で入管の収容されて、入管職員から暴行を受けることが多々あることなど、知らないことばかりで、

さらに、その入管職員が10人弱で一人の難民の方に暴行を加えている動画を見たときは、人が人にこんなにも残虐な行為をできるものかと、涙が止まらなくなった。せっかく命さながら日本に辿りついたのに、人権を無視されて、言葉では表せない辛い思いをしている難民の方が今も日本のどこかで暴行を受けているかもしれないと考えると、申し訳なく思う。どうにか救いたいと思う。
できることなら、入管に直接行って、人間に平等に与えられた人権を訴えたいとも思う。(休校の件で、高校生の私にでもできることがあると実感したからかな)

どうして、こんなに心ないことが平気でできるのか。
ここで、日本の学校教育における道徳の話が出たが、教科としての道徳など意味がない。人と人が互いを想いやるというシンプルなことが必要なのだ。

学校の先生はよく、学校は小さな社会で、本物の社会に出る前に、必要なことを身に着けるところだと言う。
しかし、いわゆる進学校を名乗る私の学校は、ただの受験ロボット工場だ。どれだけ詰め込んで暗記し、どれだけ点数を採れるかに全てはかかっていて、
先生は毎時間のように、それでは大学に合格できないとまるで私たちの全てをしったかのような念仏を唱えてくる。もちろん合格したい私たちは、最初はそんな言葉を鵜呑みにするが、ただただツライだけなので、感情を殺すようになり、自分の意見など持たなくなる。SNSは時間泥棒などと言って、私たちから多角的な情報を得る機会を奪い取る。もし目上の人に同じ目線で自分の意見をぶつけたら、不良品扱いだ。(私はそれでもやりますが)
これで出来上がるのは確かに高学歴人間の政府の言うことを聞く職員かもしれないが、感情や想いやりは皆無なのではないか。

やはり人として重要なのは想いやりだ。大人の世界になると、お金が絡んでくるが、目先の利益よりも超絶基本的な人権を守れる、そして想いやりの溢れる人が必要なのだ。

もっとたくさん話を聞いて、書きたいことが山ほどありますが、
まだ動画のショックにより感情が溢れ、おさらないのでまた書きます。

最後に、難民に対して、戦争加担に関して、コロナ対応に関しても、
なぜ日本の政府はこんなにアメリカファーストで欺瞞なのかを知る手がかりとして、
安倍首相の思惑を簡単に理解できる動画のURLを貼っておきます。オリラジのあっちゃん解説で、分かりやすいし、
私も昨日ちょうど見て、今日この話を聞いて、点と点がつながりました。
こりゃダメだ、となりますが、より一層多角的な情報収集は自分でしなきゃ!と思います。

https://youtu.be/TCiEjl1Sctg

志葉玲さんありがとうございました!
④長島美侑
貴重な機会をありがとうございました。冒頭の自己紹介でお話した通り、このお休みの期間を利用して視野を広げたいと思い、参加させて頂きました。予想より遥かに勉強になりました。日本がアメリカに高額な思いやり予算を払っていること、ファルージャの戦闘の際に米兵が沖縄の基地から出発していったこと、日本がイラクから石油を買い続けることによってイラク政府を応援することになってしまっていること。世界で起きている惨い争いに日本が加担してしまっていること。こういった心痛む現状に不条理の感が残ります。また、大変な思いをして日本にいらっしゃった方に人権侵害が行われる、日本でそんなことが起きていると思っていませんでしたし、今、この時も入管で辛い思いを強いられている方がいらっしゃると思うと本当に憤懣に全身を振盪させられます。一人ひとり、みんな持っている人権をすべての局面において、正常に行使されることがどれだけ大切なことなのか考える機会となりました。
⑤佐久間 香里
今回もStay homeしながら、日本を飛び出しました。(笑)
ありがとうございました。
志葉さんより、紛争地で起きている事を生の声で聞けて、イラク、シリア、パレスチナ難民。聞いた事ニュース見た事は有るけれど、大きな地球の広い世界の向こうの方で起きている大変な事、という浅い認識から、今日、どんな人たちがどのような痛みを受けて、どんな攻撃をされているのかが肌感覚で伝わって来て、痛みが距離を超えてやってきました。
日本にも難民がいて
その難民たちが日本ではどれだけ認定を渋られている事によって侵害されている人権がある事も初めて知りました。私も含め、日本人が知らなすぎるという現実があるから変えられてこなかった事があるという事も知りました。

「DNAと同じくらい当たり前にあるものが人権。」

ドイツの先生が言っていた言葉が、自分の中にあった
今までの疑問をストン!と腑に落としてくれました。
 
人権意識を広めていくうえで、教育もあるけれど日常生活で人とどうかかわっていくか、違う人とどう関わっていくかがとても大事だという事を聴いて身をもって感じる事でした。

私は、今誰かの人権を侵害していないかな??
わが身に問いながら、震災後、自分が見て来た景色、聴いてきた声、生きて来た福島の経験とも重ね合わせ、知って感じて考えて身近なミクロから行動してさらに地球規模に広めていくと
子ども、、、孫・・・その八十先までもと知って分かち合って
大切な事を受け継いでいける。そう希望がわきました。

年代を超えて、地域を超えて知る企画に参加させていただきありがとうございました。学生さんたちすばらしいです!!!!!!
どんな授業よりも大事で活かしていく必要のあるお話を聞くことが出来ました!
⑥中村 永遠
 今回のSTAY HOME Project!で私は嬉しい気持ちになりました。それは、道徳の授業を反対している人が多かったからです笑笑私もずっと道徳の授業を反対している1人です。私は、将来小学校教諭になろうと考えていて、大学では道徳に関する授業もいくつかあります。当たり前ですが、大学の先生達は道徳の授業に賛成なので授業を受けている学生達もそれを鵜呑みにして聞いています。ある授業では毎回道徳反対のリアクションペーパーを書いて先生に提出したりしていましたが、全然私の意見を認めてくれませんでした。そのため、今回同じように考えていた方がいてとても嬉しくなりました。松尾さんが仰っていた道徳は授業で行うものではなく、日常生活を通して学んでいくものという意見を聞いて、まさにその通りだと強く感じました。

 
今回の志葉さんのお話では、驚きの連続でした。まず、日本の難民認定率が低いと言うことは知っていたけれどまさか0.25%だとは思いませんでした。少し計算してみたら、日本人全員が難民だったら日本国民の内30万人しか難民認定されないということです。調べたら福島市の人口が29.42万人だったので日本全国の中で福島市の人たちだけ難民認定されるということになります。そう思うと本当に日本はどうしようもないなと思ってしまうのが正直な感想です。また、収容施設でも難民に対するいじめが起きているという話も本当に悲しくなりました。世界的に日本人はまじめな性格だと高く評価されているように感じるけれど、最近そうでもないなと感じ、もっと誇りを持ってしっかりとした国民・国になって欲しいなと思いました。

 私は今まで難民に対してしっかりと考えたことがありませんでした。そのため、今回視野が広がりとても勉強になりました。毎週毎週成長できているように感じます。コロナには早く終息して欲しいですが、このSTAY HOME Project!はコロナ関係なしに続けていってほしいものだなと感じました。私が教師になったら志葉さんを小学校にお招きし、ちょっとした講演を行ってもらうのが私の夢です笑笑。児童にとって難民の問題は難しいかもしれないけれど1人でもいいから難民や国際問題について興味を持ってくれたら幸せだなと感じます。

 今回貴重なお話をしてくださった志葉さん、毎回企画を考えてくださる小玉さん、意見交流をしてくださったみなさん、楽しい時間をありがとうございました!!
早稲田大学1年尾形涼奈
今回の企画で自分の社会問題に対するアンテナの低さ、情報収集力の無さに猛反省しました。
国際問題に興味があると言いながらも、自分の住んでいる日本の難民認定率の低さや入国管理センターの実態、送還忌避罪のことなど全く知らないことばかりでした。
しかし現実問題学校で教えることができる時間や内容が限られてくるからには、やはり日頃から自分自身で社会問題に対する意識を高く持つ他ないのだという事を痛感させられました。視野を広げることができるようなこういった企画がもっと広まって、色んな考えを持つ人が意見を交換し合えるような場を作っていくことを手助けしながら自分の考えをしっかりと持つことが大学生になる自分が今できる事だと思います。
今回の難民のお話は日本の教育制度の根幹にも関わってくることだと思います。将来やりたいことはまだ分かりませんが、日本では全員が通るともいえる教育という分野で何か行動を起こしたいとわくわくしている自分がいます。最後の最後に高遠さんに言っていただいたように、既存の職業や枠組みにとらわれない自分らしさを大切にした選択をこれからしていきたいと思うことが出来ました!
小玉さん含めこの企画を計画・運営して下さっている方々に本当に感謝しています。次回もよろしくお願い致します。
⑧尾山郁人
国は「平和で良い国」を演出して、国民はそれを信じる(信じたがる)。そういう関係性って、今にも崩壊する。東日本大震災の原発神話みたいに。自分も含めて、その渦中にいる時は、起きている事態に気付きにくいけど、動かないとヤバイって痛感しました。

入管収容所の問題は、映画「風の電話」でサラッと描写があったのを思い出しながらも、あまりにひどい現状に心が苦しかった。そんなこと自分と同じ人に対してしていいはずないやんっていうのと、それして何が変わるのって普通の人は思うはず。その思いを周りの人を少しずつ巻き込みながら共有し続けないといけない。『「人権」はDNAと同じもの』という言葉、しっかり胸に刻みます。

通っていた学校は一般的な公立と比べたら、かなり特殊やった。いい意味で非社会的な感じ。それでも難民問題とか国内外の複雑な課題を取り上げることはあんまりなかった。たぶん、教える側が取り上げる知識と時間がなかったんかな。けど、生徒側からしたら、考える機会を作ってもらうことが重要。教師→生徒の一方通行の授業やめて、授業通して一緒に深めていきましょうで十分やと思う。かなりのエキスパートじゃない限り、教師という一個人からの情報より、ネットから膨大な情報得る方が妥当(もちろん精査は必要)。教育の現場で、教師と生徒がフラットな関係になるってそんなに難しいことなんかなと考えてました。

奈良に住んでいて感じることは、日々社会の様々な課題と関わることなく過ごしていると、いざその課題に直面した時に、拒否反応を起こす人が一定数いるということ。そういう意味で、課題に向き合い始める「入口」を工夫しなければならないと感じます。最初の切り口をいかにハードル下げられるかが、知恵の出しどころだなと。

日本から見た日本と、世界から見た日本のギャップを客観的に判断すること。かつ、「点」で受け取る世界のあらゆる情報を、「線」で結び付けていく想像力を鍛えたいと思います。

⑨山田 歩
皆さんのディスカッションを聞く前に仕事で失礼したayumiです。
今回の志葉さんのお話の中で印象に残ったのは、アシスタントとして手伝ってくれていたがために中東へ逃げて難民にならざるを得なかった御友人のことです。話を聞きながら、「米軍と一緒に来た自衛隊」のことをよく思っていない人が脅迫したのかと思ったら、実は日本政府が支援しているイラク政府の関係者に脅された、ということで、大変困惑しました。ジャーナリストとして、問題提起をする存在が脅かされること、そして正しいことをしているはずなのに、そのせいで友人に難民という生活をさせてしまっていること、本当につらいことだろうと思いました。

日本の難民については、2年ほど前に私の友人の一人が弁護士という立場でありながら入管職員とペアを組んでワークショップ形式の講義を行い、現状や課題を教えてもらいました。
そこでは、もし自分が難民や移民の人々を受け入れる立場になった時、強いて言えば入管職員という「制度作り」の現場にいたとしたら、またどうしても今の場所では生活することができず、別の国で暮らさなければならない立場になったらどう考えるかという学び方をしました。
普段から外国の人と接する機会があり、日本と海外では考え方や生活様式、そして日本人には想像もできない戦争状態の中で暮らすことについて少しでも知識があり、理解がある人ばかりなら、現状のような入管の対応にはならないはずです。しかし、日本全体を見たとき、様々な偏見に満ち「外国人」に対して恐怖や不安を抱く人が少なくないのも事実です。
もし明日から、自分の家の隣に、言葉もわからない肌の色の違う人が引っ越してきたら、どうしますか?学校の教室に、毎日働く職場に、どんな人なら来てほしいと思いますか?
では逆に、自分が全く言葉の分からない国で暮らさなければならなくなってしまったら、どんな所なら安心して過ごすことができると思いますか?

自分の頭で考え感じたことと、ほかの人との違いを知り、如何に様々な障害物によって見えなくなってしまっている大事なことにたどり着けるか、みんなただ、家族と幸せに暮らしたいという、ごく単純な目的を目指しているはずなのに、不安や恐怖は時にとても暴力的になります。

私はここ数年、日本の教育が時の政権によって都合よく、扱いやすい人間を作るために利用されてきた結果が今なのではないかと強く思うようになってきました。「人権」について、私を含め多くの人があまりにも知らないのです。自分自身を大事にすることが、人権の始まりだと思います。
今回、みなさんのコメントを読ませていただいて、道徳の授業について話し合われたことを知り、うれしく思いました。実際に学校でどのように授業が進められるのか不安に思っていましたが、休校が続くことでオンライン授業への取り組みも進み、学校がもっと社会に開かれて行くことができれば、今後の教育現場にとって、非常に重要な転換期になると期待しています。

うまくまとめることができず、長々と失礼しました。
このプロジェクトにも大いに期待しています、また是非参加させてください!

⑩Io Hirano
外交と人道支援の関係性や人権のこと、日本国内の難民の話など、改めて考えさせられることも多くとても勉強になりました。
その中でも、国内難民の現状を初めて知りショックを受けたという感想があまりにも多く、私はそのことがショックでした。入管内でのハンストや裁判が盛んに取り上げられている今日でもまだこれだけ認知度が低いとは。
「おもてなし」の裏でお金を落とさない人たちがどんな扱いを受けているのか、もっと多くの人が知るべきだと思いました。

最後になりましたが、志葉さん、貴重なお話をありがとうございました。是非ご著書も読んでみようと思います。


《 次回のSTAY HOME Project!は・・・ 》
 次回は4月26日(日)に行います。スペシャルゲストをお呼びするので多くの方の参加をお待ちしております。詳細が決まりましたら告知します。

《 今回の視聴会のお知らせ 》
 今回のSTAY HOME Project!の視聴会を4月25日(土)に行います。参加希望の方はNPO法人アースウォーカーズ代表小玉直也までご連絡お願いします。

《 マンスリーサポーター募集中 》
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文責:白鷗大学教育学部3年 中村永遠

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